皆さんこんにちは。南大阪在住、ブログの管理人「カズ」です。九州各地で、被害に遭われた方にお見舞い申し上げますとともに、一刻も早い復興を祈念いたします。前回から、父が長野県の遠山郷、秋葉街道を数回にわたって旅行した思い出をまとめたものをお送りしています。この文章の最終の奥書は2010年4月1日となっています。今回もかなりの長丁場になりますが、皆さん、お付き合いよろしくお願いします。なお、毎回、申しておりますが、父親が過去記録した旅行記を息子の私がブログという形で皆さんに公表しています。現在と状況が変わっている可能性があることをご了解ください。

矢立木の根元に2~3体の石仏が並んでいる。ここから更に進むと、分杭峠である。「從是北 高遠領」の碑が建っている。私の背丈よりも高い。ここは1,427メートルの峠であり、北は長谷村に通じる。この日は快晴だったので、遙か樹海の彼方に長谷村市野瀬の部落を望む。残念ながら此所から下り坂は、工事のため通行止めになっていた。
私達はこの地点から今来た道を引き返す。2006年発行の長野県道路地図によれば、以前大鹿村以北国道256号線は、現在は152号線に変わっている。
分杭峠に立ってみると、北に向かって栗沢川が流れ、市野瀬で三峰川に合流する。南に向かえば、赤石山脈と伊那山地に挟まれた、深い渓谷となり原生林を縫って鹿塩川の清流がある。この大自然の姿は正に平和そのものの姿を思わせるが、この自然の中に実は猛威が眠っている。それは新潟県糸魚川に端を発して、日本列島を東西に分断し、南アルプスと平行して南下、静岡県を西に折れて伊勢湾、四国から九州熊本に達する地溝帯、中央構造線(フォッサマグナ)大断層が存在する。この地溝帯と深い関わりがあるのだろう。時として、静かな峰々と美しい流れは、梅雨前線や台風によって姿を変え、巨大なエネルギーに変身する。近年では、昭和36年の台風6号と集中豪雨、昭和57年の台風10号、洪水と土石流、昭和58年の台風10号、温帯低気圧による豪雨と交通網寸断等々。
現在では、ダム建設や復旧工事は進んでいるようだが、多くの人家が被害に遭い、爪痕は今も残ると言われる。大西山を始め、各所の大崩落の跡は自然の脅威、底知れぬ破壊力に驚くばかりである。
分杭峠から折り返し、再び大鹿村鹿塩に戻る。静岡県境と接する本谷山(2,658メートル)と烏帽子岳(2,726メートル)を水源とする塩川の清流が鹿塩で鹿塩川に合流する。この流れに沿って鹿塩温泉がある。古い歴史と素朴な自然を残した温泉であり、一度訪れたいと思っていた秘境であるが、何故か不明であるが、此所を訪問することは無かった。大鹿歌舞伎で有名な大磧(おおがわら)神社や、豪農の屋敷として伝えられる松下家にも立ち寄っていない。今思えば、真に残念なことだったと後悔している。それは多分、鹿塩から旧秋葉水道を通り、南北朝時代の古い歴史の残る上蔵(わぞ)の集落を見て、今日の宿泊地小渋温泉へ急ぐ為だったと思われる。時間的な余裕は少なかったのではないか。狭い道を行くと、左手は急な斜面になっており、沢山な樹木に混じって、夜泣き松が立っている。松の枝を枕の下に入れると、夜泣きする赤ちゃんが泣き止むという、観音様信仰のご利益の伝説がある。この松は村の天然記念物に指定されている。
中尾峠を越えると、大河原の集落である。小渋川の向い側には、昭和36年6月の大雨による甚大な被害のあった、大西山大崩落の生々しい跡を見ることが出来る。アーチ型の小渋橋が「私は何も知りませんでした」というような平和な姿で小渋川に架かっている。上蔵の集落は国道を離れて、側道の曲がりくねった坂道を行くと傾斜地にある。
福徳寺はこけら葺きの小さなお堂である。鎌倉時代の建築といわれ、長野県の重要文化財に指定されている。平安時代の建築様式を残した優雅な堂宇である。南北朝時代、後醍醐帝の皇子、宗良親王が、南朝再興のため、この地を支配した豪族、香坂高宗の協力で若くしてこの地に入り、64歳で吉野に上るまで、居を構えたとされる。宗良親王は福徳寺を自らの祈願所にしていたと言われる。南朝の忠臣、香坂高宗は寺の近くに大河原城を築城し、後に武田信玄の家来、山本勘助によって滅ぼされ、その跡だけが残っている。福徳寺は小さなお堂であり、一棟だけがポツネンと建っている。周囲は緩い傾斜地で稲作の畑だった。既に刈入れは終わっていたが、数件の農家らしいものは見られたが、人の姿は全く見ることは出来なかった。
コンモリと繁る林の中に、野々宮神社や信濃宮があった。土地の人達の奉仕によると思うが、境内も清掃されており、護られている。お詣りして引き上げたが、余り印象に残るものは無い。
私達はこの日近くの村営保養センター「赤石荘」に宿泊した。南アルプス赤石岳は目前であるが、余りに目前であり、樹木に遮られて見ることは出来ない。しかし、小渋川を眼下に見る大自然の姿は何と見事なことか。険峻な山ひだの底深く僅かに望見出来る清流、赤松林に囲まれた小渋温泉から望む遠大な姿、その魅力は何と表現したら良いのか。私達は硫化水素を主成分とした単純硫黄泉で汗を流し、山菜料理を味わった。

写真は上から 大鹿村天然記念物 夜泣き松(小屋の右側)

       大西山の大崩落の跡と小渋橋

       福徳寺より上蔵集落(傾斜地)
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